たった1人の出発だ。高知大会1回戦で敗れた室戸のグラウンドでは、山川将輝(1年)が練習を始めている。室戸は今大会、丸の内と連合チームで出場し、14日の初戦で高知中央に3―11でコールド負けした。陸上部などからの助っ人を含めて4人いた3年生は引退した。新チームは現在、山川だけだ。
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「負けた瞬間はすごく悔しかった」と山川。だが2日後、さっそくグラウンドに戻った。セミ時雨の中で、毎日約2時間、柴原享一監督から厳しいノックを受け、素振りを繰り返している。「1人だけなので、しんどさがレベルアップしています」と笑う。
柴原監督は「1人でも今できることをしっかりやって欲しい」とノックのバットを振る。2年の仙頭里峰(りお)さんと田村呼春(こはる)さんの女子マネジャーもボール拾いなど練習を手伝う。山川は「大好きな野球を続けたい。助っ人や新入生の入部を待っています」と汗をぬぐった。(笠原雅俊)