米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設の賛否を問う県民投票に向けて集めた署名が、10万979筆に上った。市民団体「『辺野古』県民投票の会」が30日、発表した。直接請求に必要な有権者の50分の1(約2万3千筆)を大幅に超えた。実施のための条例が制定される見通し。
県民投票の会は、各市町村選管に署名簿を提出した。
有権者の1割にあたる11万5千筆を目標に、5月23日~7月23日に集めた。翁長雄志(おながたけし)知事を支える政党や労働組合も協力した。選管が署名簿を審査した後、知事に県議会への条例案提出を直接請求する。
条例案は、翁長氏の与党が多数を占める県議会9月定例会で審議される見込み。県民投票は条例公布後、6カ月以内に実施しなければならないと定めているが、予算確保や投開票の準備などを考えると、早くても知事選(11月18日投開票)後の12月ごろになる見通しだ。投開票作業をする市町村の協力を得る必要もある。
会の代表の大学院生元山仁士郎さん(26)は「県民投票が実施されるまで、辺野古の埋め立て工事を中止するよう日本政府に強く求める。民意を県民投票で示したい」と話した。(山下龍一)