上方舞・山村流の重鎮、山村若佐紀が今年も初心者向けの教室を開く。1984年に「大阪でできた舞を大事にしたい」と始め、今年で31回目だ。
若佐紀は43年に山村流に入門し、芸歴76年目。文化庁芸術祭賞などを受賞し、長く上方舞の普及に取り組んできた。
今年は、昔の京阪の流行歌を伴奏にした地唄舞「黒髪」の後半を取り上げる。「ほかの女性の所へ行って帰らない主人を白髪になるまで待っているという切ない舞」と若佐紀。全5回で、歩き方や扇の持ち方といった基礎から教える。
初回は30日で、12月まで月1回、大阪市中央区のドーンセンターで開く。1万5千円(5回分)。洋服でも参加可能。
11日午前11時からは大阪・日本橋の国立文楽劇場で無料の上方舞の会を開く。若佐紀は「高砂」を舞う。
申し込み・問い合わせは上方舞研究所(06・6722・3708)へ。(岡田慶子)