四代桂小文枝の襲名を3月に控える落語家の桂きん枝さん(68)が1日、襲名に向けたあいさつのため朝日新聞東京本社(東京都中央区築地)を訪れた。
「小文枝」は師匠の故・五代目桂文枝さんの前名でもある。兄弟子の六代桂文枝さん(75)と共に訪れたきん枝さんは「師匠の奥様は『文枝よりも小文枝の方が好っきやねん。私の目の黒い間に小文枝という名前をもう一度舞台で見せてえな』と言っていました」と振り返った。文枝さんは「プレッシャーのかかる名前ですが、すぐではなくても、何年か経って彼らしい色が出てくれば良いかなと思っています」。
襲名披露公演は3月12日のなんばグランド花月(大阪市中央区)での公演から。その後全国各地を回り時期は未定だが、東京でも予定する。きん枝さんは「上方と江戸落語の交流が今は多い。東京にも良い噺(はなし)がたんとあるので、そういうのもやっていきたい」と抱負を語った。(山本悠理)