ミュージカル「王様と私」の国内初上演を翌日に控えた10日、会場となる東京・渋谷の東急シアターオーブで、ダブル主演する俳優の渡辺謙さんとケリー・オハラさんが報道陣の取材に応じた。渡辺さんは「ケリー、素晴らしいカンパニーとともに、日本の皆さんに作品を届けられるのを誇りに思う」と語った。
国を柵で囲う王、セリフ「壁」に変えた渡辺謙 王様と私
英公演で確かな手応え 「王様と私」主演の渡辺謙さん
「王様と私」は1860年代のシャム(現タイ)が舞台。家庭教師として王宮に招かれた英国人アンナ(オハラさん)と王様(渡辺さん)が文化の違いから衝突し、理解し、互いに変化していく姿を描いた物語で、2015年の米トニー賞では4部門を受賞した。
渡辺さんは「ケリーという素晴らしい女優を、日本の皆さんに見てほしいと強く思っていた」「何百回とやっている舞台なので、彼女とはほとんどノールック、ノーサインという感じだが、また新たな劇場で、日本の皆さんの前でやるということの期待感が大きい。本当に楽しみにしていただきたい」と話した。
オハラさんも「私の母国アメリカで始まったショーを、いつか渡辺さんの母国でもやりたいと願っていた。今回、来日できたことを光栄に思う」と話した。(山本悠理)