西日本豪雨で大雨特別警報が最初に出されてから、6日で1カ月を迎える。なお避難勧告と指示は計約6万人に出され、3600人以上が避難生活を続けている。仮設住宅の建設も始まったが、交通網の寸断は続き、復興には息の長い支援が求められる。
4日午後5時時点で、死者は警察庁のまとめで225人。このうち6人は自治体が豪雨との関連を確認中だ。行方不明や連絡が取れない人は、朝日新聞のまとめで少なくとも11人いる。
被災地のために今できること…西日本豪雨支援通信
西日本豪雨、列島各地の被害状況は
住宅の被害は、総務省消防庁のまとめで全壊5236棟、半壊5790棟、一部損壊3024棟、床上浸水1万3258棟、床下浸水2万942棟に上る。
3日午後1時時点で避難指示が続いているのは、岡山県の2万2764人など11府県計2万3827人。避難勧告は7府県計3万5831人で、大半が広島県。避難者は岡山、広島、愛媛の3県が大半で9府県計3657人に及ぶ。
仮設住宅は広島県169戸、岡山県200戸、愛媛県170戸の建設が決まり、一部で着工。民間住宅を借り上げる「みなし仮設」の入居決定は3日時点で広島県358件、岡山県2140件、愛媛県13件。
国土交通省によると、道路は市道など354区間が通行止めで、鉄道も9事業者17路線で運休が続く。
一方で復旧も進む。厚生労働省によると、最大約26万3千戸あった断水戸数は、愛媛県宇和島市や広島県呉市などの計8074戸に減少。浸水した岡山県倉敷市真備(まび)支所は4日に業務を再開し、罹災(りさい)証明書などの発行を始めた。
西日本豪雨の主な被災状況(3日午後6時時点の関係省庁まとめ)
・避難者 3657人
・避難指示 2万3827人
・避難勧告 3万5831人
・住宅の全壊・半壊・一部損壊 1万4050棟
・床上浸水 1万3258棟
・床下浸水 2万942棟
・土砂災害 1518件
・鉄道の運休 9事業者17路線
・断水 8074戸
・農林水産被害 2469億1千万円