朝日新聞社が社内での利用のために開発したデジタル指標分析ツール「Hotaru」も今年度の新聞協会賞に決まった。
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スマホの普及やソーシャルメディアの利用拡大などで、読者のニュースへの接し方や読み方は大きく変化している。多様なニーズに応えるため、新聞社は、伝統的な紙面制作に加え、デジタル発信力を高めることにも力を入れている。
Hotaruは、デジタル上での読者の動向を分析し、記者や編集者にフィードバックするシステムだ。記事が読まれた時間帯や回数、ソーシャルメディアや外部ニュースサイトなど読者がどういう経路でニュースに接したのか、といったデータをパソコンで一覧することができる。
編集部門はこれらの指標を参考に、読者の関心にこたえる記事や、ニュースの理解を助けたり、深めたりする動画やインフォグラフ作りに取り組んでいる。ネットで最も読まれる時間帯やサイトを意識した出稿・配信やソーシャルメディア戦略にも活用している。
Hotaruの名称は、システムの英語名から取った。140年近い歴史を持つ朝日新聞社にとって、デジタルの世界はまだ新しい。歩みを進める、その足元を照らす願いを込めて命名した。