警察庁は3日、ユーロポール(欧州連合法執行協力庁)とテロや薬物銃器、サイバー犯罪対策の情報交換で協力する取り決めを結んだ。来年の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)や2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、テロ対策などの強化に向けて警察庁が働きかけた。
ユーロポールはEU加盟国で構成。警察庁の栗生俊一長官とユーロポールのドゥ・ボル長官がオランダ・ハーグのユーロポール本部で文書に署名した。
取り決めの内容は▽日本から連絡担当官をユーロポールに派遣▽ユーロポール本部と警察庁をつなぐ専用通信回線の設置▽幹部職員らの定期的な協議の開催。来年から運用し、今後はユーロポールから犯罪の手口や最新の傾向を分析した結果の提供を受け、警察庁は日本のテロ対策などに関する情報を渡す。
同庁は「連絡担当官がいつでも会って話せるようになり、専用の通信回線を含めた安全な環境で意見を交換して関係を深められる」としている。