文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件に絡み、理事長と学長が贈賄罪で起訴され、辞職した東京医科大は20日までに、教授会による学長選挙を実施し、病態生理学の林由起子主任教授を選出した。大学関係者が明らかにした。同大の女性学長は初めてで、25日に予定されている理事会で承認されれば、正式に就任する。
東京医科大では汚職事件をきっかけに、一般入試で女子や浪人を重ねている受験生が不利になる得点操作や、特定の受験生に対する加点があったことが明らかになっている。理事長の選出予定はまだ決まっていないという。
大学関係者によると、学長選には林氏と小児科の男性主任教授の2人が立候補し、19日に投票が行われた結果、林氏が過半数を獲得した。大学ホームページによると、林氏は1986年に東京医科大卒、2013年に病態生理学分野の主任教授となり、16年から同大学病院遺伝子診療センターの副センター長も務めている。