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史上最年少でプロデビューし、公式戦の連勝記録や一般棋戦での最年少優勝記録を更新した藤井聡太七段。14歳でプロ棋士になった藤井七段のこれまでとこれからを、しのぎを削るほかの棋士の姿と共にお伝えします。(敬称略)
名人への道 藤井聡太
藤井七段が新人王戦で初優勝 最年少記録31年ぶり更新
2010年の「テーブルマークこども大会」の決勝で敗れ、大泣きしていた藤井聡太さん=名古屋市、「将棋日本シリーズ」総合事務局提供
聡太が生まれた2002年、「羽生世代」が将棋界席巻
2002年7月19日。将棋の藤井聡太(そうた)七段が、愛知県瀬戸市で生まれた日である。
この年、サッカーのワールドカップが日韓共同で開催され、日本は決勝トーナメントに進出し、列島は沸いた。将棋界では、当時の七大タイトルを羽生(はぶ)善治竜王・王位・王座・棋王、森内俊之名人、郷田真隆棋聖、佐藤康光王将が保持。いわゆる「羽生世代」の棋士が絶好調だった。
瀬戸市は、名古屋から北東に約20キロ離れた人口13万人ほどの地方都市だ。「瀬戸焼」の産地として知られ、のんびりした雰囲気の住宅街が広がっている。
聡太の生まれた産科婦人科「クリニックベル」は、落ち着いた住宅街の一角にある。午前2時21分、藤井家の次男として誕生した。体重3662グラム、身長51センチ。
名前の由来について、母の裕子…