観光庁は16日、9月の訪日外国人客数が対前年同月比5・3%減の215万9600人だったと発表した。伸び率がマイナスに転じたのは2013年1月以来、5年8カ月ぶりで、台風21号による関西空港の被災や、北海道胆振東部地震の影響を受けた。
国・地域別にみると、最も減らしたのは香港で、前年同月比23・8%減の12万6200人。次いで、韓国(同13・9%減、47万9700人)、台湾(同5・4%減、32万9100人)、中国(同3・8%減、65万2700人)と、東アジア圏の減少が目立った。
北海道で震度7、道内の被害状況は
影響が特に大きかったのが、台風21号によって関西空港発着の国際便が止まったことだ。田端浩長官は「関西空港は、日本に来る外国人の4分の1(が利用している)。そのため影響が大きく出る」と話した。
昨年1年間の訪日外国人客数は2869万人で、5年連続で過去最多を更新している。今年2月から6月までは伸び率が2ケタ台を記録したが、7、8月は大阪北部地震や西日本豪雨の影響で伸び率が1ケタ台に鈍化した。今後について田端長官は「10月も自然災害の影響が残る可能性はある。ただ、東南アジアや欧米市場は堅調なので、その良い流れを持続させていきたい」と説明する。観光庁は訪日客向けのキャンペーンなどで日本への観光を呼びかける考えだ。