(16日、サッカー国際親善試合 日本4―3ウルグアイ)
日本、ウルグアイ撃破 堂安が代表初ゴール 南野は2発
世界有数のDFを、置き去りにした。
前半10分だ。MF南野はウルグアイのゴディンを引き連れ、ゴール正面から左斜め方向に走る。ダッシュして縦パスを受け、反転。マークを外し、中央に持ち直して右足で蹴り込んだ。「イメージ通り。立ち上がりから狙っていた」
相手は世界ランキング5位で今夏のワールドカップ(W杯)ロシア大会8強。格上だが、森保監督は「同じ目線で戦おう」と選手たちに呼びかけていた。そこに、南野の3試合連続ゴール。真っ向勝負の打ち合いを告げる号砲となった。
9月のコスタリカ戦、今月12日のパナマ戦と2試合続けて得点。新エース候補と周囲が騒いでも、23歳の南野は貪欲(どんよく)だった。自身の認識は「(1月の)アジアカップに向けたサバイバルの中」。まだ足りないとばかりにゴールに向かって、何度も駆けた。その姿勢がさらなるゴールを生む。後半21分、堂安のシュートのこぼれ球を右足で決めた。
このギラギラした思いこそ、指揮官が求めていることでもある。世代交代という使命を背負って船出した森保監督の考えは、こうだ。「この世界には競争がある。実力がある選手が生き残っていく」
同じポジションの攻撃的MFには、新体制ではまだ招集されていない香川や乾らのベテラン勢がいる。南野はいう。「2点を取れたのは自信になる。監督にアピールもできた」。確実に始まった、新陳代謝。その先頭に、南野がいる。(勝見壮史)