31日午前7時50分ごろ、三重県伊賀市上野桑町の伊賀鉄道伊賀線桑町―茅町間の跨線橋(こせんきょう)から乗用車が線路に転落。走行中の伊賀神戸発上野市行きの普通電車(2両編成)が衝突した。乗用車を運転していた同市の女性(63)は衝突前に自力で脱出したが、頭などに軽いけがをした。伊賀線は運転を見合わせていたが、午後3時35分に全線で運転を再開した。
県警伊賀署によると、乗用車は跨線橋の高さ約1メートルのれんが造りの欄干を突き破り、約7メートル下の線路脇に転落した。電車の運転士が緊急停止をしようとしたが間に合わず、左側面などが乗用車と接触した。
女性は跨線橋そばの民家の駐車場に車を止めようとしていたといい、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているという。
近所に住む男性(54)は「ドン」という地響きで外に飛び出すと、乗用車が線路脇ののり面に落ち、運転していた女性が車外に出て線路付近で電話しているのを見た。電車の接近に気づいて「電車が来たぞ」と叫ぶと、女性は線路から少し遠ざかって電車との接触は避けられたが、のり面に斜めに止まった車は電車と衝突したという。男性は「電車には通学の高校生もおり、線路の上を歩いて避難していた」と話した。