井山裕太名人(29)に張栩(ちょうう)九段(38)が挑戦している第43期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第7局は2日朝、静岡県河津町の旅館「今井荘」で再開され、2日目が始まった。張挑戦者が1日目夜に封じた72手目は「5の十二」のツケ。解説の本木克弥八段(23)は「自陣の整形を考えた鋭い手。強手です」と話した。
囲碁名人戦第7局をタイムラインで観戦
両者3勝3敗で迎えた最終局で、先番は井山名人。午前9時、立会人の淡路修三九段(69)が「時間になりましたので、並べ直してください」と対局再開を促すと、両対局者が1手ずつ1日目の手順を再現した。封じ手は白模様に進入した左の黒石へのツケ。この石を圧迫するとともに白を整形する狙いを持っている。1日目に実利を稼いだ黒に対し、模様で対抗する白がその勢力を生かせるかが注目される。(村上耕司)