いよいよ終盤戦に差しかかった第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は27日、ここまで4勝1敗で単独首位をゆく河野臨九段と、3勝2敗と河野を星一つ差で追う羽根直樹九段の首位攻防戦がある。河野が敗れれば、羽根ら4人いる3勝2敗の2位グループに吸収される。逆に河野が勝てば、単独首位を守り、かつ首位の座を脅かす2位グループのひとりを自力で脱落させることができる。注目の大一番を朝日新聞デジタルは対局開始の午前10時からライブ中継。戦いが佳境を迎える午後4時から寺山怜五段が終局まで同時進行でライブ解説する。
河野vs羽根戦と並行して、名人戦リーグはもう1局、2位グループのひとり、前名人の井山裕太四冠(3勝2敗)と孫喆七段(2勝3敗)の対局がある。井山が勝ち、河野が負ければ、4勝2敗で5人が同星首位に並ぶ大混戦となる。逆に井山が敗れて3敗目を喫すれば、名人返り咲きにつながる挑戦権獲得は極めて厳しくなる。過去43期の名人戦リーグで、3敗で挑戦権を獲得したのは第9期の大竹英雄名誉碁聖の1回しかない。この結果も朝日新聞デジタルで速報する。