囲碁の世界戦「ワールド碁チャンピオンシップ2019(WGC)」が18日、東京・市ケ谷の日本棋院で開幕し、日本代表の井山裕太五冠(29)が1回戦で中国の江維傑(こういけつ)九段(27)を破り、19日の準決勝に進出した。
3日前に棋聖7連覇を遂げたばかりの井山は充実の打ち回しで、世界タイトル獲得の実績を持つ江を押し切った。準決勝の相手は世界ナンバーワンと評される中国の柯潔(かけつ)九段(21)。井山は一昨年の世界戦「LG杯」準決勝で柯を破っており、それ以来の対戦となる。井山は「きょうの勝利で、自信をもって明日に臨める」と、日本勢14年ぶりの世界タイトル奪還に向けた決意を述べた。
もう一人の日本代表、張栩(ちょうう)名人(39)は、韓国の申眞諝(シンジンソ)九段(19)に接戦の末に敗れた。申は準決勝で、WGC2連覇中の韓国・朴廷桓(パクジョンファン)九段(26)と対戦する。
井山―柯、申―朴の勝者が20日の決勝戦に進む。(大出公二)