東京の臨海部と都心部をつなぐ都道環状2号線(環2)の豊洲―築地間(約2・8キロ)が4日午後、暫定開通した。江東区有明からJR秋葉原駅周辺(千代田区)までの全約14キロが通行できるようになったが、築地市場跡地周辺は本来の計画と異なる迂回(うかい)路で、片側1車線だ。2020年東京五輪・パラリンピックで、選手村と各競技会場を結ぶ主要な輸送ルートになる。
東京オリンピック2020
環2の築地市場跡地―虎ノ門の区間は地下トンネルで、20年東京大会までに開通する予定だった。しかし、小池百合子都知事が市場移転を延期した影響で、築地市場跡地で工事ができなくなり、本来の開通が22年度まで延期された。
今回開通した迂回路は片側1車線で、計画していた片側2車線より狭い。20年東京大会の期間中、臨海部の選手村などへの行き来で交通量が増える見通しだが、都は、渋滞が予想され、1日に通過する車は計画の3分の1にとどまるとみている。
この日の暫定開通により、都心から臨海部の高層ビル群、豊洲市場へのアクセスが向上する。(西村奈緒美)