30人。9月の初陣からの5試合で森保監督が使った選手の数だ。この日は、16日のベネズエラ戦から先発を全員替えた。主将の吉田は言う。「チャンスがこれだけあれば間違いなく(モチベーションは)上がる」
森保ジャパン、キルギスに快勝 山中・原口ら計4発
起用の仕方にも絶妙な配慮がある。例えば、GKシュミットを初出場させたベネズエラ戦。ロシアW杯の主力で経験豊富な吉田、酒井をDF陣に並べ、サポート態勢を怠らなかった。
シュミットは「アジアカップ前に1試合出ているのは違う」。実績などから第3のGKと見られていた選手にも自分は戦力だ、という意識を植え付けた。
監督は球を前に速く運ぶ、という狙い以外は細かな戦術を押しつけていない。ミーティングで言い続けてきたことは「自分の良さを出せ」。代表では経験が浅かった堂安、南野、中島が輝けるのも、自由を与えられているからだ。
キルギス戦はともに初先発のDF山中が先取点を挙げ、MF守田はフル出場で攻守に奮闘した。経験を積ませ、自信を持たせて、成長を促す。「森保流」のチーム作りを、着々と進めている。(勝見壮史)