米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設工事で、名護市辺野古の沿岸部に投入するための土砂の搬出が3日、名護市安和(あわ)で始まった。反対する市民ら約50人が座り込みをして抗議の声を上げたが、県警機動隊に次々と排除され、海上運搬する船への土砂の積み込みが進んだ。
辺野古埋め立て、14日に土砂投入へ 地元の反発必至
本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま
土砂の搬出場所となった「琉球セメント」の桟橋の入り口では午前8時ごろから、約50人が「違法な工事はやめろ」などと訴えながら、座り込みをしてダンプカーが入るのを止めようとした。だが機動隊員約30人が、市民を数人がかりで抱えて強制的に排除した。民間の警備員や琉球セメントの社員らが「壁」となって反対派の前に立ちはだかり、約1時間後にダンプカーなど約10台が桟橋がつながる敷地内へ入った。
午前9時半ごろから、ダンプカーが、積まれていた土砂や岩を積み込みベルトコンベヤーへ。土砂は「ゴゴゴゴゴー」という音をたてて約200メートル先の桟橋へと運ばれた。桟橋には辺野古へ向かうとみられる船が横付けされており、運ばれた土砂が積み込まれていった。(伊藤和行)