米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画で、政府が名護市辺野古の沿岸部で土砂投入を始めて14日で3カ月。約6・3ヘクタールの区域のうち3分の1程度が埋まった。2月の県民投票で「埋め立て反対」の民意が示され、安倍晋三首相は「結果を真摯(しんし)に受け止める」と述べたが、工事は着々と進められている。
本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま
政府は昨年12月14日に土砂投入を開始。2月24日の県民投票では「反対」が72%に及んだ。だが政府は、土砂投入を一度も止めず、今月4日には新たな護岸を造る工事に着手。隣の33ヘクタールの区域の埋め立てを今月25日にも始める。
埋め立て予定区域全体の面積は、東京ディズニーランド3個分を超える約160ヘクタール。北側の区域では広い範囲で軟弱地盤が見つかり、工事の長期化は避けられない。玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力は16日、那覇市で大規模な抗議集会を開く。(山下龍一)