冬本番を前に、消費者庁は5日、手押しの除雪機を使う際は事故に気をつけるよう注意を呼びかけた。昨冬(昨年11月~今年3月)は11道県で90件の人身事故が起き、8人が死亡、46人が重傷を負ったという。
後退しながら坂を下りる時に転び、除雪機の下敷きになって死亡したり、雪をはき出す投雪口の雪詰まりを取り除こうと手を入れて指を切断したりした例があった。レバーから手を離すと自動停止する安全装置がついているが、手放しで除雪できるようにレバーをひもで縛るなどしており、装置が作動せずに重大事故につながった例もあった。
同庁は、定期点検をして安全装置が正常に動くか確認する▽安全装置を固定しない▽エンジンをかけたまま投雪口に手を入れない▽除雪中だけでなく移動・収納中も気をつける――などの注意を呼びかけた。岡村和美長官は「作業する人だけでなく家族や周囲の人も注意点を認識し、危険な使い方を見かけたら声をかけてほしい」と話した。