2016年に芥川賞を受けた村田沙耶香さんの小説「コンビニ人間」の英訳版が、米国の文芸誌ニューヨーカーの「2018年のベストブックス」9冊のうちの1冊に選ばれた。同誌が4日付で発表した。
「コンビニ人間」はコンビニで働いている時だけ充実感を得られる女性の物語。同誌のケーティ・ワルドマン記者は同誌デジタル版で、村田作品を「平板で“不気味の谷”的な文体で社会への不服従を歌い上げ、楽しくも心を乱される」と評した。選考基準については「現実の不合理さに対して、別の道を示して元気にしてくれる本」を選んだと述べた。
ニューヨーカー誌は1925年創刊の米国を代表する文芸誌。掲載基準が厳しいことで知られ、日本の作家では村上春樹さんらの作品が掲載されている。