井筒屋・影山英雄社長 福岡県北九州市を地盤とする百貨店の井筒屋が、昨年7月に北九州市と山口県にある5店舗のうち3店舗の閉店を発表した。そのうち黒崎店は自治体などからの要望もあり、再出店に向けた協議をすることに。今後1~2カ月で決断したい。売り場は今より小さくなるので、サテライトショップの拡大版という店作りになるだろう。 とはいえ、経営資源を本店である小倉店に集中させる基本戦略は変わらない。 最近は商業施設やネット通販など競合が増えた。2021年には北九州市のスペースワールド跡地にイオンモールが出店する。井筒屋の小倉店も売上高は厳しく見積もって5%は落ちるだろう。経営資源を集中させるのは、それでも利益が出る態勢にもっていくためだ。20年春までに20億円以上をかけて改装をする。 小倉店では設備面や接客サービスを磨くほか、外商を中心とした富裕層向けにVIPサロンを作って「らしさ」を出す。 楽しい生活がしたい、いい物に囲まれて生きたいという要望に応えるのが百貨店だ。井筒屋は今、百貨店のよさを維持できるか、店が存続できるかどうかの分かれ目にあるといえる。(聞き手・田幸香純) |
追い込まれる地場百貨店 井筒屋社長「分かれ目」の戦略
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