米プロフットボールリーグ(NFL)の年間王者を決める第53回スーパーボウルは3日(日本時間4日午前8時半開始)、ジョージア州アトランタで開かれる。3季連続11回目出場のペイトリオッツ(アメリカン・カンファレンス=AFC)と、17季ぶり4回目出場のラムズ(ナショナル・カンファレンス=NFC)が対戦する。対照的なチームがぶつかり合う。
ペイトリオッツのベリチック・ヘッドコーチ(HC)と攻撃の中心選手である41歳のQBブレイディはともに9回目出場で、5度も頂点に立った。これはNFL史上最多記録だ。
一方、ラムズは若い。33歳のマクベイHCはNFL最年少HCで、まだ就任2季目。24歳のQBゴフもプロ3季目だ。チームも本拠をミズーリ州セントルイスからカリフォルニア州ロサンゼルスに移転して3季目。今季は開幕8連勝を飾るなど、勢いがある。
大会直前、プロ19季目のブレイディがゴフに助言はないかと問われ、「彼にアドバイスは何も与えないよ」と会場の笑いを誘った。ゴフはブレイディが初めてスーパーボウルに出場した時のことを聞かれると、「まだ幼い子供だった」と語った。
そのブレイディが初めてスーパーボウルを制したのが17年前のラムズとの一戦だった。まだプロ2季目で24歳だったブレイディが、同点の第4クオーター残り1分30秒から立て続けにパスを決めて、決勝フィールドゴールをお膳立て。この大会で最優秀選手(MVP)に選ばれた。時を経て、当時と同じ24歳のゴフと対戦する因縁もある。
両チームのリーグ戦16試合の攻撃のデータは、ほぼ同じ。ともにカンファレンス決勝を延長で制し、頂上決戦にたどり着いた。6度目の優勝を狙う経験豊富なペイトリオッツが優位に立つ。2度目の頂点をめざすラムズは守備陣が奮闘して、ブレイディを気持ち良くプレーさせないことが勝利への条件になる。(アトランタ=大西史恭)