3列並んだテーブルに女性たちが着席する。正午過ぎ。点呼が終わると、声を合わせた。 「いただきます」 1月中旬、福島市南沢又の福島刑務支所。全国に11ある女性刑務所の一つで、東北では唯一の施設だ。 食堂は、懲役受刑者がミシン作業などをする工場の隣にある。手を合わせたり、軽く頭を下げたりした後、42人の女性たちが一斉に食べ始める。全員が薄いピンク色の作業着を着て、運動靴を履いている。 この日の献立は、レトルトのハンバーグ、ブロッコリーマヨネーズ(ニンジン入り)、ナポリタン、麦飯、牛乳。 白や黄色の皿に盛られた食事は、緑やオレンジ、茶色など色彩豊か。レトルトの封が切られると、デミグラスソースの甘い香りが広がった。 私語は禁止。互いに目も合わせず、黙々と食べる。 食事中の私語に、全国の刑務所で統一のルールはなく、認められている施設もある。けんかなどの原因になるのを避けるため、ここでは禁止しているという。 盛りつけの量も公平になるよう、刑務官が厳しくチェックする。「食事は受刑者の楽しみ。多い少ないがトラブルのもとになるので」(支所幹部)。人間関係に気を配り、席順も刑務所が決めている。 ひとり、別メニューらしきもの… |
女性刑務所、食費1日420円 試食が許されない味とは
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
公務員住宅退去せず「損害金」 原発事故の避難者に請求
「人類史上ない経験」避難指示解除の福島、医療施設は
原発事故8年、大熊町役場が地元で業務再開
Jヴィレッジが全面再開 廃炉作業の拠点から本来の姿に
福島第一3号機、燃料取り出し開始 作業難航の予想
福島・大熊で新しい町役場が開庁 8年ぶりに町内で業務
震災後もう一つの災害 花屋になりたかった娘、葬儀2回
新築の間取り、大熊の自宅と同じに 避難生活8年の現実
大熊町の一部で避難指示が解除 住民「気持ち晴れ晴れ」
福島県大熊町の一部、避難指示解除 10日午前0時に
帰れぬ町、2キロの「桜トンネル」 バスで9年ぶり巡る
「じじい部隊」解散 住民避難の福島・大熊を守った6人
大熊町の避難指示、来月10日一部解除 立地自治体で初
福島第一、困難な工事へ 挑む地元企業の操作拠点はバス
一緒にいたのに、一瞬で消えた妻「楽しくやるのが供養」
防護服で妻の実家へ、そして決意 「俺、双葉町受ける」
廃炉作業と歩む「全く新しい町作り」 揺れる大熊町民
「少しでも貢献を」震災で身にしみた大切なもの、仕事に
「原子力明るい未来の…」笑われても、伝え残したい教訓
「あの場所で汐凪を」全町避難の町、父は娘を捜し続ける
福島の避難者「頑張ろう」は過去最少 朝日共同調査
太ったネズミ、直視できなかった 希望奪われても浪江へ
「触るな、避難民が」出身隠した22歳、再び原発を語る
原発被災地の学校、再開1年で休校 若い世代にためらい
福島汚染土、県内で再利用計画 「99%可能」国が試算