東京電力福島第一原発事故から8年を前に、朝日新聞社と地方自治総合研究所の今井照主任研究員が福島県の避難者らに共同調査したところ、「生活の復興度合い」について、半分に満たないと答えた人が4割を超えた。うち7割弱が「新居に住んでいる」「震災前の自宅に戻っている」と答えており、住環境の再建が必ずしも復興度につながっていない実態が見えた。 太ったネズミ、直視できなかった 希望奪われても浪江へ 原発事故に伴い、福島県では今なお約4万1千人が県内外で避難生活を続ける。調査は8回目。これまで調査に応じた305人にアンケートを送り、156人が答えた。 「生活の復興度」は今回新たに追加した質問。「0%」「20%」「40%」「60%」「80%」「100%」の中から一つ選んでもらい、0が5%、20が21%、40が17%で、復興度が半分に満たない人が計43%に上った。復興度が低い人に取材したところ、「人とのふれあいがなく心が満たされない」(75歳女性)や「昔は忙しかったが今はやることがない」(76歳女性)との答えが目立った。一方、こうした人とのつながりや仕事を確保した人は復興度が高い傾向があった。 今の気持ちを聞いたところ、「仕方がないと思う」と答えた人が35%と8回の調査で最も多く、「頑張ろうと思う」は31%で前回の49%から大きく減って、これまでの調査で最も少なくなった。(石塚大樹) ■地方自治総合研究所・今井照主… |
福島の避難者「頑張ろう」は過去最少 朝日共同調査
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