ゆうちょ銀行は1日、代理販売しているスルガ銀行の賃貸併用住宅向けローンについて、不正やその疑いがある案件がのべ32件あったと発表した。居住するつもりのない契約者が居住すると偽装し、投資向けより低金利の住宅ローンを借りていたとみられる。ゆうちょ銀行員の関与はなかったという。
昨年8月時点で契約があった257件のうち、住む意思がないのに賃貸併用住宅として契約した疑いがある例が24件あった。自己資金の資料の偽装や、その疑いなども8件あった。
ローンの契約者から聞き取ったところ、不動産業者や仲介業者から、自分も住むと偽装した方がいいなどと示唆されたとの申し出が5人からあった。ゆうちょ銀は今後、再発防止に取り組むとしている。
ゆうちょ銀はスルガ銀と業務提携し、ローンの代理販売をしてきたが、スルガ銀のシェアハウス融資の不正問題を受け、代理販売分で不正がないか調べていた。(生田大介)