今夏のバスケットボール・ワールドカップ(W杯)中国大会のアジア地区2次予選は、男子日本代表が21日(日本時間21日午後11時半開始)にイラン、24日(日本時間24日午後11時半開始)にカタールと、いずれも敵地で対戦し、21年ぶりの自力出場をめざす。2020年東京五輪の開催国枠獲得に向けても大事な試合となる。
日本は現在、F組3位。2位のイランに勝つと、他の試合結果次第で本大会出場が決まる。敗れても、カタール戦に可能性が残る。予選突破してのW杯出場となると、1998年大会以来だ。
イラン、カタールとも、すでにホームで1度勝っている。ただ、今回はイラン戦で攻守に貢献した2選手がいない。全米大学体育協会(NCAA)1部のゴンザガ大で活躍する八村と、日本人2人目のNBA選手となったグリズリーズの渡辺は、米国での活動が優先された。
1月に豪州挑戦からBリーグに復帰した比江島(栃木)は、「今の代表はそれぞれ成長して自信もついた。日本バスケ界の発展のためにW杯出場は必要。しっかり結果を残したい」。主将の篠山(川崎)は「やらなくちゃいけないことは変わらない。先を考えることなく、一試合一試合最後の試合のつもりで出し尽くす」と意気込む。
これまで男子代表は国際試合の実績は乏しく、それを理由に国際バスケットボール連盟(FIBA)は東京五輪の開催国枠適用を保留してきた。3月末には理事会で議題に上げられる見通しで、W杯出場が決まっていれば大きなアピールポイントになる。
ラマス監督は「(八村と渡辺が不在の中で)全員がいつもよりもう少し貢献度を上げる必要がある。決して簡単な試合ではないが、必ず勝機はある」と話した。
イラン戦の登録メンバーは以下の通り。富樫勇樹(千葉)、辻直人、篠山竜青、ニック・ファジーカス(以上川崎)、比江島慎、竹内公輔(以上栃木)、太田敦也(三遠)、竹内譲次、馬場雄大、田中大貴(以上A東京)、古川孝敏(琉球)、張本天傑(名古屋D)(テヘラン=松本麻美)