自衛官募集のための住民情報の提供をめぐり、山口県長門市が今春、従来の住民基本台帳の閲覧から、紙の名簿の提供に取り扱いを変えることがわかった。同市は、同様の対応を決めた下関市とともに、安倍晋三首相の選挙区内にある。
市によると、首相が「6割以上が協力を拒否している」と発言したのを受け、大西倉雄市長から市総合窓口課に情報提供の状況について問い合わせがあり、課内で協議した結果、「職員が立ち会う必要がなくなり、事務の効率も上がる」(同課)として、変更を決めたという。
市は自衛隊に対し、新年度に18歳と22歳になる住民の情報について「氏名、生年月日、住所、性別」の4項目を閲覧し、書き写すことを認めていた。(棚橋咲月)