第77期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦が1日、静岡市葵区の料亭「浮月楼」で指され、元王位の深浦康市九段(47)が敗れてB級1組への降級が決まった。
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2勝6敗で最終局を迎えた深浦九段は、A級初参加の糸谷哲郎八段(30)と対戦。深浦九段が1時間50分の長考の末に攻めを決断したのに対し、糸谷八段が反撃。最後は糸谷八段が押し切った。深浦九段は勝てば残留の可能性があったが、敗戦したため降級となった。この結果、三浦弘行九段(45)の残留が決まった。
初めてのA級順位戦を6勝3敗の好成績で終えた糸谷八段は「一応、勝ち越しで終われたが、早めに挑戦権争いから脱落したので、来期は挑戦権争いに絡めるよう頑張りたい」。深浦九段は「星が思うように伸びなかったので仕方ない結果だと思う。また一からやり直します」と話した。