米国で4大プロスポーツに負けない人気を誇る学生の大会がある。毎年3月に始まることから「マーチマッドネス(3月の熱狂)」と呼ばれるバスケットボール男子の全米大学選手権(NCAAトーナメント)だ。ゴンザガ大の八村塁が今季、進出をめざしてかなわなかった準決勝と決勝は「ファイナル・フォー」と呼ばれるクライマックス。その幕が6日、米ミネソタ州ミネアポリスのUSバンクスタジアムで上がった。
光った守備力
今季の準決勝には初進出のチームが2校ある。準々決勝で八村が所属するゴンザガ大を破ったテキサス工科大と、かつて米プロバスケットNBAで活躍したチャールズ・バークリーさんの母校オーバーン大だ。初の快挙に試合開始前から応援は熱を帯びた。
大会のダークホースとなったテキサス工科大の持ち味は、準々決勝で八村にもミスを連発させた守備力だ。準決勝でもミシガン州立大に前半から攻撃の糸口をつかませない。後半には司令塔のムーニーが3点シュートを連発で決め、ファンの盛り上がりは最高潮。61―51で快勝し、ムーニーは「(地元の)16時間も運転して応援に来てくれたファンをたくさん知っている。素晴らしかった」と興奮気味に語った。
■「0・6秒」…