2020年東京五輪・パラリンピックに向け、東京都と大会組織委員会は16日、今年7~8月に都内で渋滞対策を試行し、競技会場周辺などの交通量を20~30%抑制する目標を明らかにした。企業側に幅広く協力を求め、首都高速道路の通行規制も本番と同じ規模で数日間、実施する。
試行する期間は、7月22日~8月2日と8月19~30日。首都圏の道路全体の交通量を分散・抑制して平日より10%減らす方針で、競技会場や交通の結節点となっている臨海部や新宿など16地区は20~30%の抑制を目標としている。企業に時差出勤やテレワーク(在宅勤務)、商品の納入時期をずらすといった協力を求める。首都高については、一部の入り口を封鎖し、料金所のレーンを制限するという。
都と組織委は、五輪の大会期間中の鉄道の新たな混雑予測も示した。対策をとったとしても、ゆりかもめ(新橋―日の出)で7日間、京王線(調布―飛田給)で5日間、混雑率150%以上となるなど、一部で深刻な混雑になる見通しという。(土居新平)