「ＮＢＡのコートでは、普段、自分ができていたようなプレーが一切できなくなる」「今までの常識では計れない世界」――。

「シビアな世界」ＮＢＡの１年目 渡辺雄太が振り返る

米プロバスケットボールＮＢＡでプレーする２人目の日本選手となった渡辺雄太（２４）＝グリズリーズ＝の実感だ。下部のＧリーグとＮＢＡを往復しながら壁と成長を感じ続けた１年について、記者に語った。夏のワールドカップ、来年の東京五輪への決意も明かしてくれた。

シビアな世界

――４月１１日にチームミーティングあり、その直後にＧＭと監督が解任された。

「全然知らなかった。監督もおそらく知らされていなかったと思う。でも、ビジネスなので割り切るしかない。自分がコントロールできることだけを一生懸命やるしかない。マルク・ガソルなんて１０年以上、グリズリーズでプレーしても、いきなりトレードされる。シビアな世界と感じる」

――１年やっても達成感がないと話していた。

「常に高いところに意識を持ってやっているので、現役中は達成感を感じることがあんまりないんだろうと思う。ＮＢＡのコートに立ち、第１歩を踏み出したという意味ではすばらしい。でもあくまでコートに立っただけ。特別に活躍できたかというと、そうではない」

――大学からプロに入り、どう…