ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャの殺害事件を取材していたロイター通信のミャンマー人記者2人が国家機密法違反の罪に問われた裁判で、ミャンマーの最高裁は23日、禁錮7年の実刑を言い渡した一、二審判決を支持し、記者側からの上訴を棄却した。ロイター通信は同日、「彼らはいかなる罪にも加担していない。彼らが自由になるためにできる限りのことをしたい」とのコメントを発表した。
始まったメディアの公権力批判 きっかけは記者への実刑
判決を受けたワローン氏(33)とチョーソーウー氏(28)は2017年12月、ロヒンギャが国軍に殺害された事件を取材中、極秘資料を入手したとして、軍政時代にメディア迫害に使われた国家機密法違反の容疑で逮捕された。
裁判の過程で警察官が「事件はでっち上げだった」と証言したが、18年9月、禁錮7年の判決が言い渡された。高裁も今年1月、一審判決を支持。記者側が最高裁に上訴していた。
記者側のキンマウンゾー弁護士…