(7日、高校野球神奈川大会 金沢6―1津久井浜)
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開幕試合の始球式には、横浜の前監督・渡辺元智さん(74)が同校のユニホームを着て登板した。投球はきれいな放物線を描いて、キャッチャーミットに収まった。渡辺さんは、登板を一度断ったが、お世話になった県高野連関係者や教え子たちへ感謝の気持ちを伝えたいと、引き受けることにしたという。
かつて肩を壊し、選手生命を絶たれた。指導者になってからも、打席からの距離を短くして投げてきた。久しぶりに見たマウンドからキャッチャーまでの距離は短く感じられた。「不思議な力があったのかな」と、投球後振り返った。
高校の指導現場を離れたいま、学童野球の指導や講演活動のため全国を飛び回る。野球は、失敗しても9回のうちに立て直せばよい。誰かがミスを取り戻してくれることもある。足が遅くてもパワーで活躍するなど、互いに持ち味を生かすこともできる。「野球には人生が凝縮されている」。そんな楽しい野球を、子どもたちに大好きになってほしいと願う。
「神奈川を制するものは高校野球を制す。頑張ってもらいたい」と、球児たちの活躍を願った。(林知聡)