新型コロナウイルス感染が世界中に広がり続けており、医療物資や衛生用品が不足している国も多い。海外で生活している中国人留学生も、マスクやハンドソープ、予防用薬品の品不足という問題に直面している。中国僑網が報じた。
中国外交部(外務省)の耿爽報道官はこのほど、「留学生を含む海外の同胞の安全や健康に、祖国は常に関心を払っている」と語った。
海外の中国大使館・領事館は現地の中国人留学生たちに、マスクや消毒液、薬品、消毒用ウェットティッシュなどが入った「健康セット」を配布している。それら衛生用品のほとんどは、中国国内で調達されて、送り届けられたものだ。大使館・領事館は学生聯合会を通して、または宅配便で直接留学生に無料で配布している。
例えば、在英国中国大使館は、マスクや消毒液、防疫ガイドなどを配布した。英国には中国人留学生が約10万人おり、同大使館は「健康セット」を20万個準備した。劉暁明大使は全ての留学生が受けとることができるとしている。
在英国中国大使館が開いた「健康セット」配布セレモニー (画像は在英国中国大使館の公式サイトから)。
新型コロナウイルスが猛威を振るっているイタリアの中国大使館は、中国人留学生にマスクのほか、中医薬の連花清瘟カプセル4500箱を配布した。
在トルコ・イスタンブール中国総領事館が配布した「健康セット」には、現地で客をもてなす時にも使われるコロンヤも入れられていた。コロンヤはアルコール度が高く、天然の消毒液として使うこともでき、さまざまな場面で使うことができる。
マスク、コロンヤ、ビタミン剤などが入った在トルコ・イスタンブール中国総領事館が配布した「健康セット」 (画像は在イスタンブール中国総領事館の公式微信アカウントから)。
在クウェート中国大使館が中国人留学生に配布した「健康セット」には体温計や使い捨て手袋などの衛生用品が入っていた。
衛生用品のほか、「健康セット」に入っている留学生宛てのメッセージもバラエティーに富んでいる。
在ブラジル・リオデジャネイロ中国総領事館は、「留学の方法は数え切れないほどあるが、一番大切なのは無事であること」と、2019年に大ヒットした国産SF映画「流転の地球」の名台詞を使ったメッセージを添えた。
在マレーシア・ペナン中国総領事館が配布した「健康セット」には、「疲尽春帰会有時、静待花開赤子心(春は巡ってくるので花が咲くのをじっと待とう)」というメッセージが添えられていた。
在英国中国大使館の劉大使は、「この『健康セット』を通して愛を伝えたい。揺るぎない自信をもって、手を携え、心を一つにしよう」というメッセージを送った。