「女性医師が心肺停止となった男性に人工呼吸」のハッシュタグが15日に話題を集め、微博（ウェイボー）における検索数が急増した。動画には一人の男性がエスカレーターを降りた瞬間、突然地面に倒れ、ちょうど居合わせた二人の医師が応急措置を始める様子が映っていた。そして、そのうちの一人の女性医師はマスクを外すと、男性に口対口人工呼吸を施し、その後、男性は救急車で病院に搬送されていった。

現在は新型コロナウイルス感染が問題となっている特殊な時期であるため、口対口人工呼吸を行ったこの女性医師には、ネットユーザーから、「本当に素晴らしく善良な人だ」、「思いやりにあふれた医者だ」、「何のためらいもない行動で、いつまでも続く心温まる感動を与えてくれた」など称賛の声が続々と寄せられている。

この女性医師は、北京大学人民病院血液科に勤務する馬瑞医師で、今回の救命行為について、「医師ならば誰でもそうしただろう」と控えめに語った。

そして、「当時、駅の待合ホールで男性が倒れたのを見かけ、すぐに走って行って、頸動脈と呼吸を確認した。大声で呼びかけたが、男性の意識はなく、呼吸も脈拍も止まっていた。その時、駆け付けてきたもう一人の男性医師と共に、突然死だと判断した。そこですぐに心肺蘇生を始め、心臓マッサージと口対口人工呼吸をした。そうしているうちに、救急隊員がすぐに来てくれた」と説明した。

また、新型コロナウイルス感染が問題となっている現在、マスクを外して人工呼吸を行ったことに関して、「本当に切迫した状況で、男性の瞳孔は開き始め、意識もなかった。私と男性医師は、ただこの若い男性を救うことしか考えていなかった」とし、「男性医師も口対口人工呼吸をしてくれた。緊急事態下で息の合った手当ができた」と話した。

ネットユーザーからは、「この医師2人はヒーローだ！」との声が上がっている。（編集KN）

「人民網日本語版」2020年4月16日