1カ月間の軌道上のテストを経て、北斗の最後となる衛星のテストがすべて合格し、間もなく正常に稼働開始する。グローバルネットワークが正式に稼働開始し、中国は世界をカバーする全面的に自主制御が可能な衛星測位システムを保有するようになった。実際に携帯電話のナビゲーションから漁船の測位に至るまで、北斗は密かに私たちの生産・生活に浸透している。北斗衛星のグローバル展開が完了した後、どのような新たな応用が打ち出されるのだろうか。中央テレビ網が伝えた。
首都国際空港は13日、長らく期待されていた機内テストを開始しようとしていた。このテストは機内に北斗測位・追跡設備を搭載し、そして北斗衛星とつながり航空機の飛行中に北斗で測位を行った場合、航空機と北斗設備間で電波障害が発生するかを検証した。
北斗測位の新機能を航空機に用いるだけでなく、ネットワーク構築に成功した北斗グローバル衛星測位システムは、さらに多くの新機能の開発が待たれている。中国林業科学研究院資源情報研究所の巨大なスクリーンには、広西、新疆、湖北の3つのモデルエリアの北斗衛星測位システムの使用状況がリアルタイムで表示された。北斗測位システムにはさらにショートメール機能があり、測位衛星が地上に測位信号を発射すると同時に、地上と双方向のショートメール通信を行える。林業科学院の管理者はリアルタイムで各地から報告された情報を把握できる。北斗グローバル測位システムのネットワーク構築が成功した後、さらに森林の面積の計算、木材の量の推算、森林巡回、森林防火、地域境界線の測定などにより正確な位置サービスを提供できる。
北斗グローバル測位システムの全面的な完成に伴い、北斗は飛躍的なペースで世界各地のユーザーに受け入れられている。ミャンマー漁業省は2019年に船舶に搭載する北斗端末を1000台購入した。基礎的な測位機能の他に、彼らが最も満足しているのは漁船位置情報及び航跡サービスだ。彼らは現在、北斗のショートメールサービスに非常に期待している。ショートメール機能は、北斗応用端末の独自の技術だ。中国及び周辺の海域に基地局がなく、携帯電話の電波が届かない場合、ショートメールは漁船と漁船、もしくは漁船と指揮センターの間の漢字1000字内のリアルタイムの交流を実現できる。中国の7万隻以上の漁船及び法執行船に現在、北斗応用端末が搭載されている。
統計によると、世界の137カ国が北斗衛星測位システムと協力協定を結んでいる。グローバルネットワークの構築の成功に伴い、北斗衛星測位システムの国際的な応用の余地が今後さらに拡大し続ける。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年7月29日