経済の原動力が加速的に回復上昇
中国経済回復の原動力と活力は、今年の国慶節(建国記念日、10月1日)と中秋節(旧暦8月15日、今年は10月1日)が重なった連休の様子にその一端がうかがえる。統計によると、10月1日から8日までの連休に、全国の小売・外食重点モニタリング企業の売上高は約1兆6千億元(1元は約15.7円)に上り、1日あたり売上高は前年に比べて4.9%増加し、全国で受け入れた国内観光客はのべ6億3700万人に上り、比較可能なデータで計算すると前年同期比回復率は79.0%に上り、観光収入は4665億6千万元で、こちらも比較可能なデータで計算すると同回復率は69.9%に上った。
今年に入ってから、突如襲来した深刻な感染症に直面して、中国はその対策と経済社会の発展に総合的に対処し、「六つの安定」(雇用、金融、貿易、外資、投資、期待の安定)の取り組みを着実に行い、「六つの保障」(住民雇用、基本的民生、マーケットエンティティ、食糧・エネルギー安全、産業チェーン・サプライチェーン安定、末端の行政運営の保障)の任務を全面的に実施し、一連の困難を解消し企業を支援する政策を打ち出し、年間で約2兆5千億元の減税・費用削減を実現し、雇用の優先を強化し、投資・消費を促進し、対外貿易と外資を安定させ、産業チェーンとサプライチェーンを安定させるなどさまざまな措置を打ち出した。需要の回復増加、投資の加速、消費の回復が経済全体を牽引する力が徐々に増強していった。
今年1-8月、中国経済は目に見えて回復した。1-8月には全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の付加価値額と物品輸出の累計増加率が今年初めてプラスになり、固定資産投資の累計増加率もプラスに近づき、8月には社会消費財小売総額の同増加率が今年初めてプラスになった。このほど発表された購買担当者景気指数(PMI)データをみると、9月の3大PMIはいずれも7ヶ月連続の上昇で、市場の期待が改善をつづけていることがうかがえた。
税関総署がまとめた最新のデータでは、今年第1-3四半期の中国物品貿易輸出入額は23兆1200億元に達して、同0.7%増加し、累計輸出入額が今年初めて前年同期比プラスを達成した。また第3四半期には輸出入額、輸出額、輸入額がいずれも四半期の過去最高を更新した。
王氏は、「非常に大きな内需市場、製造業のモデル転換・高度化、産業チェーン・サプライチェーンの整備、科学技術イノベーションがもたらした輸入代替産業の発展、デジタル経済、地域の協調と都市化、新たな高い水準の対外開放などが、中国経済の成長の主な原動力だ」と指摘した。
劉氏は、「感染症の大流行から現在までの間に、中国経済が実現した回復の道のりは非常に明確だ。第1四半期(1-3月)には感染症を効果的に抑制し最低ラインを死守することに成功し、第2四半期(4-6月)には企業活動・生産活動再開の下で供給がほぼ修復し、下半期には大規模な政策が全面的に力を発揮する中で需要が持続的に回復し、新たな改革のボーナスが徐々に顕在化している。中国経済は通年では四半期ごとに力強く回復を遂げ、下半期から来年上半期にかけて経済の高度成長期を迎えるものと期待される」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年10月19日