中日の落合博満監督(51)は27日、FA宣言した野口茂樹投手(31)の巨人移籍に伴い、巨人に人的補償を要求すると明言した。この日、指揮官は名古屋市内のホテルで行われた「中日ドラゴンズOB総会」に出席。「(人的補償は)使うよ。野手か投手か分からないが一番いい選手を獲得する」と話した。
28日にも巨人側から中日に届くとみられる28人のプロテクト選手名簿からは、斉藤宜之外野手(29)、川中基嗣内野手(31)らが漏れる可能性が高い。中でも斉藤は03年に11本塁打、打率・289をマーク。巨人のプロテクト名簿から外れた場合には、即座に動き出す方針を固めている。
中日にとっては「即戦力」の野手獲得が急務だった。今季は野手12人に戦力外を通告しており、補強は現時点でドラフトでの5人、テストで日本ハムからの上田と、計6人にとどまっている。対して投手陣は野口を含めて4人がチームを離れたが、ドラフトは5人、テストで西武から鳥谷部、前レッドソックス2Aのデニー友利を獲得。伊藤球団代表は「まだ巨人側から何も届いてないので、何も決められません」と話したが、落合監督のターゲットはユーティリティープレーヤーに絞られていた。
V奪回へ、落合竜が宿敵・巨人の「埋もれた戦力」を活用する。
スポーツニッポン 2005年11月28日