07年の優秀な映画に贈られる「第81回キネマ旬報ベスト・テン」表彰式が5日、開かれ、「サイドカーに犬」などの竹内結子さん(27)が主演女優賞に、周防正行監督の「それでもボクはやってない」が日本映画作品賞や加瀬亮さん(33)の主演男優賞など5冠を受賞。竹内さんは米アカデミー賞のオスカー像よりも重い、5キロのトロフィーを手に「喜びに重みがあるなら、このトロフィーはまた格別。落としてしまったらえらいことになるなと、自分の足を心配しています」と話した。
同賞は、映画誌「キネマ旬報」の選考委員が選出。竹内さんは「クローズド・ノート」「ミッドナイトイーグル」でも活躍した。11年ぶりの新作で各賞“総なめ”状態の周防監督は「次回作はまたいつになるか分かりませんが、温かく見守ってください。たぶん一生映画監督であることは間違いないので」と前向きに語った。主演した加瀬さんは「今回は自分でもなぜ選ばれたのか分からないんですけれど、今度は自分の力でここに立てるように頑張っていきたい」と話した。
助演女優賞に「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の永作博美さん(37)、助演男優賞に「転々」「松ヶ根乱射事件」「ALWAYS続・三丁目の夕日」の三浦友和さん(56)、新人女優賞に「転校生さよならあなた」「バッテリー」の蓮佛美沙子さん(16)、新人男優賞に「バッテリー」の林遣都さん(17)が選ばれた。ベスト・テンの詳細は5日発売の同誌に掲載されている。【細田尚子】