飛行機に持ち込む貨物に爆発物が含まれているかどうかの検査をしていなかったとして、国土交通省は、広島県福山市に本社のある福山通運に対して航空貨物の検査を行う資格を停止するとともに、改善を指示しました。

　国土交通省によりますと、福山通運は先月２６日、北九州空港で爆発物が含まれているかどうかの検査を十分にしないまま、家庭用花火が入った小包を航空会社に引き渡していました。

　これを受けて国交省が監査に入ったところ、福岡支店などで法律で定められている爆発物などの保安検査をしていないにも関わらず、航空会社に対し「検査をした」という嘘の確認書を提出していたことが明らかになりました。

　また、国土交通省の監査が入る時期だけ検査を行うなどといった悪質なケースも明らかになったことから、国土交通省は１日、福山通運の航空貨物の検査を行う資格を当面の間、停止することとしました。

　現在、１６０社がこうした航空貨物の検査を行う業務を行っていますが、検査資格を停止されるのは初めてのことです。

　福山通運の向井秀也専務は会見で、社員が違法性を認識しながら、かなりの期間検査を行ってこなかった事を認めた上で、「指導が徹底できていなかった。真摯に受け止め改善したい」と述べました。（01日17:36）