東レは13日、男性の元社員(50)が架空の発注を繰り返して約2億円を不正に着服したとして、12日付で懲戒解雇したと発表した。東レは元社員を背任容疑で捜査当局に刑事告訴する方針。不正行為の全容が判明した段階で、他の社内関係者も処分する。
東レによると、元社員は医療機器の販売促進を担当し、2000年から14年にかけて、外部にパンフレットなどの架空発注を繰り返し、代金を還流させていた。元社員は着服の事実を認めているという。
同僚の告発で不正が発覚し、14年10月から社内調査をしていた。外部にも協力者がいるとみて、今後も調査を継続する考えだ。
東レは「不正行為の発生を厳粛に受け止め、再発防止に向けて全力で取り組む」とコメントしている。〔共同〕