【ニューヨーク=西邨紘子】後発薬大手の米アクタビスは18日、2014年11月に合意した米製薬大手アラガンの買収に伴い、社名を「アラガン」に変更する方針を発表した。年内に開く株主総会での承認を待って実行する。一部の事業地域などでは、引き続き「アクタビス」の社名を維持する。
アクタビスが同日発表した14年10~12月期の決算は、売上高が前年同期比46%増の40億5600万ドル(約4815億円)だった。既に実施済みの同業の事業買収効果や後発薬の販売拡大が貢献した。
買収費用が負担となり、最終赤字は7億3200万ドルと前年同期(1億4800万ドル)から広がった。ただ特殊要因を除いた1株利益は3.91ドルで、前年同期の3.17ドルと市場の予想(3.67ドル程度)を共に上回った。
同社の14年12月期通期の業績は、売上高が前の期比51%増の130億6200万ドル、最終赤字が16億3000万ドル(前の期は7億5000万ドルの赤字)だった。1株利益(特殊要因除く)は13.98ドルで、前の期(9.50ドル)を上回った。15年12月期通期の業績は、1株利益で16.30~17.30ドルと予想した。
現在のアクタビスは米後発薬大手のワトソン・ファーマシューティカルズがスイスのアクタビス・グループを買収し、社名を変えて誕生した。13年にアイルランドの特殊医薬品ワーナー・チルコット、14年に米製薬のフォレスト・ラボラトリーズなど、アラガン以外にも複数の大型買収を繰り返し、事業規模を急速に拡大している。