【NQNニューヨーク=川内資子】19日の米株式相場は売りが先行して始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比103ドル68セント安の1万7926ドル17セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同4.010ポイント安の4902.354で推移している。原油先物相場が下落したことを受け、収益悪化への警戒感から石油関連株に売りが出て、相場の重荷となっている。ギリシャの債務問題を巡る動向を見極めたいとして、積極的な買いを見送る市場参加者も多いもよう。
ギリシャ政府は19日、2月末で期限切れを迎える欧州連合(EU)による金融支援について6カ月の融資延長を申請した。ただ、支援条件となる財政緊縮策の継続を約束していないことから、ドイツが解決には不十分との認識を示したと伝わった。
個別銘柄では、四半期決算と同時に従業員の賃金を引き上げる計画を発表した小売り世界最大手のウォルマート・ストアーズが下落。増配を公表した日用品のキンバリー・クラークにも売りが先行している。建設機械のキャタピラーや、石油のシェブロンとエクソンモービルが安い。
一方、四半期決算で最終損益が黒字に転じた携帯電話のTモバイルUSが大幅に上昇した。発表した決算が増収増益だった旅行予約サイトを運営するプライスライン・ドット・コムは急伸したほか、機械・航空機関連のユナイテッド・テクノロジーズや保険のトラベラーズは小高い。