米大手投資ファンドのベインキャピタルは23日、東京証券取引所2部に上場する雪国まいたけ(1378)にTOB(株式公開買い付け)を実施することを検討していると発表した。
ベインが公表した概要によると、買い付け期間は24日から4月6日までで、TOB価格は20日終値(207円)を18%上回る1株あたり245円。買い付け株数の下限は自己株式を除いた発行済み株式総数(3562万9400株)の51.8%にあたる1845万4521株で、上限は設けない。ベインは雪国まいたけの完全子会社化を目指している。
開始するか否かについて「24日午後4時をめどに(それ以前に判明した場合には速やかに)知らせる」としている。ベインは「買い付け予定数の下限の応募が確実に確保できると合理的に判断できる場合に限り、TOBを実施する」としている。TOBで完全子会社化された場合には、雪国まいたけは上場廃止となる見通し。
雪国まいたけ株に対する担保権を持つ第四銀行(8324)は、担保権を行使したうえで全株式をTOBに応じると発表した。雪国まいたけは過去の不適切な会計処理の発覚や、株式の過半を持つ創業家と、経営陣との対立などで経営が混乱しており、経営陣はベイン傘下で企業統治や事業の立て直しを進めるとみられる。〔日経QUICKニュース(NQN)〕