あいさつするロッテの藤岡裕大=東京都新宿区
プロ野球ロッテにドラフト2位で指名されたトヨタ自動車の藤岡裕大内野手(24)には、高校時代から高めあうライバルがいる。DeNAの柴田竜拓内野手だ。一足先にプロで活躍している同級生に刺激を受けながら、5日の新入団発表会で初めてユニホームに袖を通し、夢だったプロへの一歩を踏み出した。
藤岡は岡山県出身。亜細亜大では東都大学リーグ史上23人目の100安打を達成したが、大学4年時はプロから声がかからなかった。DeNAの柴田は岡山理大付高時代の同級生で、父親同士も同高野球部の同級生という縁だ。高校時代は藤岡が三塁手、柴田が遊撃手で、母校・岡山理大付高の早川宜広監督が「練習試合でどこにいっても注目される三遊間だった」と自慢するコンビ。大学は別だったが、大学日本代表でも三遊間を組んだ。
2015年のドラフトで柴田はドラフト3位でDeNAが指名されたが、藤岡は呼ばれず。「自分も夢だったので、悔しさはあった」。トヨタ自動車に入社し、工場で部品管理をしながら、悔しさをバネに必死に練習に取り組んだ。母校の先輩で広島にいる九里亜蓮、薮田和樹の両投手の活躍も刺激になった。
10月26日のドラフト会議でロッテに指名されると、柴田からLINEで「おめでとう。セ・リーグに来てほしかったな」と連絡がきた。柴田の日本シリーズの活躍を見て「負けてられない」と自分を奮い立たせた。
来季の目標は、社会人時代の先輩で新人歴代3位の155安打を放った西武の源田壮亮を超え、「新人王を取ること」。そしていつか、日本代表で柴田と三遊間を組むことだ。(大坂尚子)