DeNAの2番手三上=上田幸一撮影
(20日、セCS最終ステージ DeNA1―0広島)
DeNA零封リレー、広島破り2勝2敗に セCS最終S
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DeNAベンチがちゅうちょなく動いた。六回、1死から井納が初めて連打を許す。打席には広島の4番バティスタ。すでに102球を投げていたが無失点の右腕を迷わず下げ、継投で勝負に出た。
まずはレギュラーシーズン61試合に登板した三上を送り出す。右腕は得意のスライダーを3球続け、二飛に仕留めて2アウト。左右がジグザグに並んだ広島打線。続く左の松山を迎え、左腕の砂田にスイッチ。砂田が四球を出して満塁にすると、エルドレッドに対して今度は須田を投入した。
今季は不振で2軍暮らしが続いた須田だが、CSの第1Sで好救援。「信頼していた」という監督の期待に応え、1球目で決着をつけた。140キロで左飛を打たせ、右拳を突き上げた。
このイニングに入る前、監督には細かな救援投手の起用が頭にあったという。広島打線が2巡目を終え、井納の球を捉え始めていた。「特にバティスタは危険だった」。井納が走者を出す前から、三上には「バティスタに合わせろ」と準備させた。三上も「言われていたので覚悟ができていた。打者だけに集中できた」と振り返った。
ベンチ入り10投手のうち7人を投入した。降水確率が高くなる翌日以降の天気も考慮し、「救援を使えると判断した」と惜しみなくつぎ込んだ。
追いつかれて延長に入れば、投手陣は手薄になる策だった。それでも、「勝つために、手段は選ばず勝負しようと思った」と監督。目の前の戦いに徹して、勝利をたぐりよせた。(波戸健一)
○嶺井(D) 7投手をリード。「良さを引き出せたかなと思います。井納さんも粘ってくれて、後ろの投手もいいところに投げてくれた」
○須田(D) 六回2死満塁から登板し、高めの速球でエルドレッドを抑える。「去年を経験しているから、全く緊張せずに、投げたい球を投げた」
○ラミレス監督(D) 「六回に井納を代え、3人の投手で抑えられたのが大きい。まだ我々が広島を上回ったわけじゃない。明日もベストを尽くす」