兵庫県洲本市(淡路島)の5人刺殺事件で、無職の平野達彦容疑者(40)の両親が2005年以降、同容疑者の言動について県の健康福祉事務所に7回相談していたことが12日、分かった。10年には同容疑者によるインターネットの中傷投稿で近隣住民とトラブルになっていると話していたことも判明した。
洲本健康福祉事務所によると、05年9月に父親の相談に対応した。10年7月には母親から3回の相談があり「近所の人を中傷する内容の投稿で苦情もある」などの内容だったという。
両親は14年10月15日、当時平野容疑者が住んでいた明石市の明石健康福祉事務所にも相談し、職員らが同容疑者宅を訪問して面会した。金銭面で困っている様子だったという。明石事務所はトラブルに備え、明石署と洲本署に連絡した。
同年10月17日には母親が洲本事務所を訪問。平野容疑者から金を無心に行くとの連絡があったとし、「以前、物に当たるようなそぶりを見せたので怖い」と話したという。洲本事務所は、必要があれば警察と連携することを伝え、洲本署に連絡。数日後、平野容疑者は来なかったとの連絡があったという。〔共同〕