オウム真理教元信者、高橋克也被告(56)の東京地裁(中里智美裁判長)の裁判員裁判で12日、東京都庁小包爆弾事件で指揮役を務めた井上嘉浩死刑囚(45)の証人尋問が行われた。井上死刑囚は小包爆弾について「人が亡くなることがあるというのは自然の流れで、避けようとはしていなかった」と証言した。
井上死刑囚はこの日の公判で4回にわたる証言を終え、「振り返ると麻原(彰晃、松本智津夫死刑囚)を信じたことが罪の始まり。かつての部下の高橋被告の前でみっともない姿で証言したが、二度とこのような事件が起きないようせめてもの務めを果たした」と泣きながら述べた。